2018年3月4日
映画「はじまりの街」 | 上町駅近くの商店街 |
下高井戸シネマで、映画「はじまりの街」を観た。
イヴァーノ・デ・マッテオ監督の「はじまりの街」(原題 La Vita Possibile)。「幸せのバランス」(2012年)、
「われらの子供たち」(2014年)に続いて、再び家族をテーマにしている。夫のDV(ドメスティック・バイオレンス)を
逃れてローマから北イタリアのトリノに移り住んだ母子の物語。「この作品は、暴力に囲まれたなかでの
愛の物語をテーマにしている」と語るマッテオ監督。
監督は次のようにも語っている。この映画は、「よそ者の孤独の物語でもあります。同じイタリアの都市ですが、
中部のローマと北部のトリノでは(文化的にも地勢的にも)かなり違います。友人のカルラは暴力から
逃れてきたアンナとヴァレリオの母子を温かく迎え入れますが、トリノの人たちからすれば彼らは“よそ者”です。
ヴァレリオは、転校した学校での友達ができません。家の前にあるトラットリアの店主マチューや、自転車で
トリノの街を走り回っていて出会った売春婦の少女ラリッサたちを自分の拠り所に求めていきますが、
マチューはフランス人ですし、少女も外国から来た“よそ者”ですから、どうにか立っていようとして
お互いに肩を寄せ合いながら生きているのです。」
観た後、下高井戸駅で、東急世田谷線に乗り、上町駅で降りて、世田谷美術館まで歩いた。
大山詣像 | 砧公園 |
途中、大山詣像があり、説明版があった。
大山詣像
江戸時代中期、関東一円の農村には雨乞いのために、雨降り山とよばれる丹沢の大山に参詣する習慣がありました。
これを大山詣といいます。赤坂見附から青山、世田谷、二子、溝ノ口、長津田、伊勢原を経て大山に至るこの道は、
俗に大山道とよばれていました。世田谷区内の大山道は、三軒茶屋、世田谷通り、ボロ市通り、
そして弦巻を通って、用賀、二子玉川に行っていました。
しかし、大山詣はしだいに、信仰は口実となり、帰り道東海道に出て、江ノ島や鎌倉で遊ぶ物見遊山の旅に
変わってきました。この像は、そんな大山詣をする商家の主人をモデルに、たぶん一服しあだろうと
思われるこの場所に設置したものです。 昭和60年(1985)3月 世田谷区
砧公園の梅 | 世田谷美術館 |
砧公園では、梅が満開を迎えていて、多くの人が集っていた。
世田谷美術館では、パリジェンヌ展を行っていた。
マネの《街の歌い手》をはじめ、ドガやルノワールなど印象派の巨匠が描いた女性の肖像、
カサットやモリゾなど女性芸術家による傑作、カルダンやバレンシアガの斬新なドレスから
ブリジット・バルドーほか映画や舞台で活躍した女優のポートレートまで、ボストン美術館所蔵の
多彩な作品約120点を通して、18世紀から20世紀のパリを体現する女性たちの姿に迫っている。
《街の歌い手》は、フランス近代絵画の巨匠・マネが描いたもの。モデルを務めたのは
マネのお気に入りモデル、ヴィクトリーヌ・ムーランで、彼女は後に画家としても活躍したそうだ。
ジョン・シンガー・サージェントの《チャールズ・E. インチズ夫人(ルイーズ・ポメロイ)》は、1887年の絵。
アメリカ・ボストン社交界で当時著名だった女主人がモデル。ドレスもアメリカ製ながら、
フランスの人気デザイナーの作品をヒントにしているという。
帰りは、世田谷通りにあるバス停「砧」からバスに乗り、椿地蔵で下りる。