バンクシー
2020年8月23日
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オープニングムービー |
入口 |
横浜アソビルで開催中の「バンクシー展 天才か反逆者か」に行ってきた。
アソビルは、横浜中央郵便局別館をリノベーションした建物。
バンクシー展は2階で行われていたのだが、アソビルに行きつくまでに、
迷ってしまったし、アソビルから展示会場に行くまでも右往左往した。
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アーティスト・スタジオ |
アーティスト・スタジオ |
カメラ撮影がOKだったので、たくさんの作品の写真を撮影した。
バンクシーは、世界中のストリート、 壁、 橋などを舞台に、神出鬼没に出現する謎の芸術家。
現在はイギリスを拠点に活動しており、テーマパークや宿泊施設、 映画の制作など、
活動は多岐にわたる。特に、ステンシル(型版)を使用した独特なアートと、
それに添えられるエピグラムは、彼の代表的な活動スタイル。
バンクシーの制作シーンをイメージさせるインスタレーション「アーティスト・スタジオ」。
手がかりとなるいくつもの写真や映像作品などをもとに再現している。
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ポム ラブ |
世界で発見された場所 |
《ボム・ラブ》は、少女が爆弾を抱きしめているという衝撃的な作品のオリジナルプレート。
これを元に、アーティストは一枚一枚、版画作品を生み出していく。
本展は、「消費」「政治」「警察」「抗議」「戦争」「ネズミ」など、バンクシー作品を
テーマ別に分けて構成されている。バンクシーの政治的メッセージの内容の大半は反戦、
反資本主義、反体制であり、よく使うモチーフは、ネズミ、猿、警察、兵士、子ども、老人である。
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《ケイト・モス》の版画作品 |
『DIフェイスド・テナー』 |
イギリスの有名なファッションモデルを描いたケイトモスの作品には、大量消費社会を
背景にマリリン・モンローなどのシルクスクリーン作品を残したウォーホルと響き合うところもある。
エリザベス女王がダイアナ元妃にすり替わっている偽札。「バンク・オブ・イングランド」の代わりに
「バンクシー・オブ・イングランド」と書かれており、2004年にノッティング・ヒルで
行われたカーニバルの当日、作成した100万枚のうち一部が群衆めがけてバラ撒かれた。
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バーコード |
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資本主義の破壊 |
ドーナツを乗せた移動販売車が警備隊に護衛され、不必要なまでに保護された消費文化を批判する作品。
資本主義の破壊 Tシャツに並んだいる。
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スーパーのかごに狩猟をする若者たち |
グリンリーパー |
フレンドリーさと不吉さを併せ持つ、スマイル顔の死神
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Christ with shopping bags |
毒ミルクを赤ん坊に与える聖母 |
ショッピングバッグを持つ救世主。クリスマスの本来の意味と、現実の様子との歪みや矛盾を表してる。
宗教は、引き起こした戦争の甚大な被害に比べて、功績は小さいとしている。
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セールエンズ |
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セールは今日で終わりですにひれ伏す人たち。
落下中もショッピングカートを手放さない女性
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パンツ |
テスコ・ペトローム・ボム |
パンツは、もとは2008年にロンドン北部の薬局外壁に描かれた作品。本来、3人の子供が
見上げているのはパンツではなくイギリスの巨大スーパーマーケット「テスコ」の
ビニール袋。子供が消費者として忠誠を誓っている姿を描いた非常に政治色の強い
作品だったが、後年、難民支援のためのチャリティオークションに向けて新たに制作
したのが本作。有名人が自分のパンツにサインをして販売するイベントから着想を得て
いる。スーパー「テスコの価値」が詰まった火炎瓶
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スープ・カンズ |
テスコの開店に反対する抗議運動は、繰り返して行われたそうである。
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ストップエッソ |
セーブオアデリート |
石油会社エッソの油を塗り、マッチで遊ぶ少女。
環境を破壊する抗議運動でもある。
環境保護団体、グリーンピースのPRポスター
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レーガン大統領の暗殺未遂の図。武器は筆 |
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壁に赤い塗料でメッセージをかく男が取り押さえられる《アイ・フォウト・ザ・ロウ》は、
路上のストリートアートを落書きとして罰する法律への必死の抵抗
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クイーン・ヴィク |
『ブレグジット』 |
クイーン・ヴィクは、女性の上に跨るビクトリア女王。イギリスの君主だったヴィクトリア女王を、
「クイーニング」として知られる卑猥な性行為を営むレズビアンとして描いている。
欧州連合の旗から星を削り取る作業は、イギリスのEU離脱をテーマにしている。
2017年にイギリスの海辺の街・ドーバーで描かれた色鮮やかな作品。建物の壁ほぼ
全体を占める巨大なヨーロッパ連合の端から、作業員が金色の星のひとつを削り取っている絵
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ボム・ミドル・イングランド |
ターフ・ウォー |
芝生でべタンクに興じる女性たち。ボールが爆弾になる。
モヒカンヘアーのチャーチル首相。
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『モンキー・パーラメント』 |
猿の肖像 |
2009年にブリストル美術館で開催されたバンクシーの展覧会で発表。議員たちによる
経費不正申告という国民的スキャンダルを背景に制作されたもので、描かれている
下院議員たちの姿はなんとサル。世の政治に対する不満の高まりとともに登場したセンセーショナルな大作
猿の肖像は、有名な女王の像を白黒の猿の肖像に置き換えている。
会場内の所々にバンクシーの言葉が展示されている。ここには「より良い世の中にしたいと思っている
人ほど悪い人はいない」とある。通路にプリントされているのは、警察を風刺する《スマイリング・コッパー》
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コップカー |
コップカーは、車にタイヤがなければ、警察は人を危険から守ることも、犯罪を調査することもできない。
2003年に描かれたスケッチ作品で、国民を守ってくれるはずの警察に対する不信感を表してい
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ポリスキッズ |
グラニーズ |
警察と記された防弾チョッキを着る子どもたち
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フライング・コッパー |
ストップアンドサーチ |
友好的にみえる警察の手にはマシンガンを持っている。
オズの魔法使いのドロシーが職務質問で、駕籠の中を検査されている。
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監視カメラ |
ワン・ネイション・アンダー・CCTV |
イギリスの監視カメラは、世界の20%、しかし監視カメラで解決した犯罪は、3%に過ぎないとのこと。
ワン・ネイション・アンダー・CCTV》がロンドンのニューマン・ストリートにある
郵便局の側壁に姿を現した。この作品では、赤いジャケットを着た少年が梯子の上に立って
壁にメッセージを書いている――「CCTV(監視カメラ)の下で、国民よ一つになれ」。
そして地上からは、少年は番犬を連れた警察官に撮影されている。ここでバンクシーは、
私たちが進歩の道をたどればたどるほど、プライバシーの権利が失われ、
カメラの監視下に生活を送ることになる、という事実に注意を促している。
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スマイリー顔の兵隊と戦車 |
《Love is in the Air》 |
手榴弾の代わりに花束を投げる人
パレスチナ・ヨルダン川西岸地区にあるベツレヘムの建物に描かれている作品。
男性は火炎瓶ではなく花束を持っており、パレスチナ人の人権を訴えている。
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ゴルフセール |
ファミリーターゲット |
ゴルフセールと書かれた看板を持つ人が戦車を停めている。
抗議の展示スペースでは、バンクシーに通底する“抗議”の身振りにフォーカス。
段ボールの上に描かれたオリジナル作品《ファミリー・ターゲット》では、父母の間に
手を繋ぐ子供に標準が当てられ、その姿は消えかかっている。
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キープイットリアル |
広告バナーを身に着けた猿はどこか悲し気である。
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ラフ・ナウ |
不法侵入をお許しください |
2000年にブライトンのナイトクラブからの依頼で描かれた作品。もの憂げなサルがぶら
下げているのは、「いまは笑うがいいさ。でもいつかは俺たちがやってやる」と書かれた広告。
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ドント・パニック |
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モンキー・デトネーター |
飛び上がって大爆発を起こそうとする瞬間のサルが、ダイナミックな身振りとともに
ステンシルで表現されている。しかし作品を見る人の予想は、爆破者であるサルが愛して
止まないバナナを見たとたんに裏切られる。つまりサルは、自分に必要だと思い込んで
いるものを求めているうちに、本当に必要とするものを知らない間に破壊しているのだ。
ここにはバンクシーの狙いがはっきりと見られる。絵を見れば、隠れた意味があることに
すぐ気づくだろう。それによって私たちはその意味に誘導されて発見し、目の前のシンボルと向き合うことになるのだ
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爆弾に乗ってサーフィンする猿 |
ナパーム弾 |
ベトナム系アメリカ人写真家のニック・ウトによる写真『戦争の恐怖』あるいは
『ベトナムのナパーム弾』にもとづいて作り上げられた作品。ベトナム戦争での米軍による
ナパーム弾攻撃を受け、少女が裸で逃げる姿を捉えた写真がモチーフ。少女の両隣には、
アメリカ文化と資本主義のアイコンであるミッキー・マウスとドナルドが手をつなぐように配されている。
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シーエヌディーソルジャーズ |
アプローズ |
赤い塗料で平和のシンボルを描く兵士。
拍手を促すために番組収録で使われる「アプローズ」のサイン
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爆弾を背負った像 |
壊れた車の上で遊ぶ子どもたち |
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爆弾を抱えた少女 |
パッピー・チョッパーズ |
パッピー・チョッパーズでは、軍用ヘリにピンクのリボンをかけ、水色の空にポップな白い雲を浮かばせている。皮肉っている。
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ロングウォー |
枕もとで兵士がマクラ投げ |
パレスチナにバンクシーが作ったアートホテル「ザ・ウォールド・オフ・ホテル(THE WALLED OFF HOTEL)」の
1室を再現したスペースには、スカーフを巻いた男と兵士が“枕”で争う姿を描いた壁画も設置した。
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グラップリングフック |
世界一悪い眺め |
キリストの磔刑が海戦の移乗攻撃用のフックに付けられている。
ホテルをイスラエルとパレスチナ自治区内の分離壁の近くにバンクシーがオープンさせた
「THE WALLED OFF HOTEL」の展示。消費社会を逆手にとった表現で、パレスチナ問題に
目を向けさせている。バンクシーによると、ホテルからは世界一悪い眺めが望めるとのこと
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ディズマランド |
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5週間限定で実際にイギリスに実在したテーマパーク
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ポリスライオットトラック |
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ウエストンスーパーメア |
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ブリストルミュージアムで展示されたポスター |
ベアリー・リーガル(かろうじて合法)展 |
「ベアリー・リーガル(かろうじて合法)展で最も風変わりな作品といえば、壁紙のような模様を
体中にペイントされたゾウだろう。「世界の貧困問題」に意識を向けさせることも
展覧会の重要なテーマのひとつだったが、結果的に、バンクシー自身が訴え続けてきた
動物の権利についての議論に、多くの関心が集まることになった。
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ファリントン・ドット・フォトグラフ |
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ベルサイズ・パーク・ラット・フォト・グラフ |
ギャングスターラット |
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WELCOME TO HELL |
BECAUSE I’M WORTHLESS |
バンクシー作品にはストリート・アートのシンボルであるネズミが頻繁に登場する。
誰もが忌み嫌うネズミを社会的弱者に置き換え、彼らの主張を示している。
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GET OUT WHILE YOU CAN |
ラブラット |
都会に生きる労働者階級、弱者の思いを代弁する存在として描かれていると考えられる、
思い思いの看板を掲げたバンクシーのネズミたち。そのルーツは、ステンシル・グラフィティ
の父として知られるブレック・ル・ラットの描くネズミが発端といわれる。
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アイラブロンドンラットフォトグラフ |
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グラフィティエリア |
ブルドッグ |
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チューズ・ユア・ウェポン・ライト |
ノーボールゲームス |
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ファイア・スターター |
ウエルハングラバー |
2011年2月、バンクシーの作品《ファイア・スターター》が、ロサンゼルスの街に出現した。
描かれた場所がどこなのか知らずに作品を見ても、その意味を読み解くのは困難である。
バンクシーは、つい最近火事が起きたビルの壁にその放火犯をかいた。
チャーリー・ブラウンは、1969年に米国で製作されたアニメ映画『スヌーピーとチャーリー』の
主人公である。しばらくして、《ファイア・スターター》は壁から切り出され、eBay(イーベイ)で
売り出された。こうして空いた穴をふさぐために、ビルにはベニヤ板がもう1枚張り付けられることとなった。
ウエルハングラバーは、性的医療機関の壁に描かれた2006年の作品である。
この作品は、描かれた場所と密接な関連があるため、壁から切り離して提示すると
意味をなさなくなり、その価値も失われてしまう。そのあいだ男は賛否両論を
巻き起こす一方、イギリスで最初の合法的なストリート・アートとなった。
2009年6月、誰かが放った青いペイントボールによってこの作品は損傷を負う。
その塗料は一部が取り除かれたが、完全に修復することはできなかった。
2018年、この有名な間男は再び破壊され、今度は黒いペイントで卑猥なメッセージを書き込まれてしまった
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パルプ・フィクション |
映画「パルプ・フィクション」をモチーフにしたもので、ヴィンセント・ベガと(ジョン・トラヴォルタ)と
ジュールス・ウィンフィールド(サミュエル・L・ジャクソン)の有名な1カット。
2011年にロサンゼルスで、バンクシーはアメリカの有名な道路標識で遊んだ。
この標識は初め州当局の命令でメキシコ国境近くに設置された。移民の家族を描いたもので、
この標識をつくった背景には、高速道路の横断を試みて死亡する移民の数が増加していることがあった。
バンクシーは、その家族の先頭に凧を描き加えて手に持たせた。この標識が示しているのは、
資本主義の夢を追い求めて出発した人々が、自分の生命について考えるのを止めてしまった、ということだ。
間もなくバンクシーの作品は消え、その場所に再び黒い穴が開いた。この展覧会のコレクションで
見られるのは、それが撤去される前と後の写真だ。写真は同じ場所から撮られたもので、正確に構図を合わせている、
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GIRL WITH BALLOON |
「ネズミが究極のロールモデル」バンクシー |
「GIRL WITH BALLOON」ロンドン市内の壁に初めて描かれ、その後他の場所でも描かれている
バンクシーの代表作。2018年にはオークション中にバンクシー自身に仕掛けられた機械により切り裂かれて話題となった。
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子どもに降り注ぐ白い灰 |
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アソビルの一階は飲食店街になっているが、雑然とした雰囲気。
昼を食べようと思ったが、何となく気乗りがしない。
東口の近くの定食屋で食事を食べた。キンメダイの煮つけ定食である。
娘がちょうど近くまで来ているというので、待ち合わせをして、横浜タワーに行ってみた。。
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「うみそらデッキ」 |
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横浜駅直結の「JR横浜タワー」屋上(12階)に広くて心地の
良い屋上庭園「うみそらデッキ」が開放されている。
ビールを飲みながら、話をする。