明神ヶ岳から金時山 1213m 

2006年12月21日

9回目の金時山。今回は明神ヶ岳から金時山に登った。

仕事が休みで、朝も起きるのが遅くて、しなければならないことも多いので、ゆっくり過ごそうと

思っていたら、外は天気がよくて、天気予報も快晴に変わっている。そうなると、いてもたってもいられなくなり、

山にいくことにした。あまり予定をしていなかったので、毎度の金時山となる。

多摩川に出ると、富士山はきれいに見え、小田急の新松田駅付近からも白い富士山が良く見えた。

しかし、明神ヶ岳に登ると、富士山は雲にかかっており、金時山に登っても雲は少し減ったが、

雲の中の富士山であった。

多摩川、新松田駅、明神ヶ岳、金時山から見た富士山

11:10 宮城野下
12:30〜13:00 明神ヶ岳山頂
14:15 矢倉沢峠
14:50〜16:00 金時山頂
16:50 仙石
明神ヶ岳から金時山に登る。

箱根大涌谷、神山
相模平野と相模湾

明神ヶ岳から富士山はあいにく雲がかかっていたが、金時山までの稜線が見えて、いい眺めだ。

結構距離がありそうで、時間がかかるかなと思ったが、明神ヶ岳山頂では箱根湯本で買ったおにぎり弁当を

食べて、30分ぐらい景色を眺めて、金時山に向かって歩き出した。最初は金時山、富士山方向が開けていて、

途中から笹トンネルをぬけるように歩いて、時々、展望が開けたりして、歩き甲斐のある道でもある。

アップダウンも多く、どんどん下っていって、調子よく歩いたが、最後の金時山の登りがきつくなった。

明神ヶ岳から金時山
丹沢方向

金時娘さんとのお話

金時山山頂に、午後1時頃に到着。金時茶屋に入り、ビールとおでんを注文する。

この茶屋には、「金時娘」と愛称で呼ばれている名物的な存在の方がいる。

金時娘さんはお客さんからいただいたはんぺんを皆に分けてくれた。

先客として、男女のアベックが一組いたが、すぐに出て行く。それから一人の男性が入ってくる。

金時娘さんのお話では、その男性は、バスの運転手をしていて、最近毎日登ってくるそうである。

朝早く登ってくることが多く、その後、バスを運転しているとの話。今日は朝早く仕事をしたので、

この時間に登ってきたといわれる。その方が、出た後に、私一人となり、金時娘さんがいろいろと

語りだした。13歳から山小屋に入り、60年間やっている。今は73歳である。

金時娘と言われるようになった名前の由来とか、生死を彷徨った交通事故や大腸がん等の大病に

かかったことなどを話された。交通事故は登山家の今井通子さんに招待された日にあわれたようである。

大病をしても、山登りで鍛えているためか、乗り越えてきているような話し方であった。

風邪をひいてはいけないといわれているので、汗をかいたらすぐ拭いたり気をつけているとのこと。

山の空気が良いためか、最近は風邪もひいたことはないという。ただ、白内障が進んでおり、

手術をすることになっているとのこと。

警察犬のシェパードも飼っており、血統書を見せてもいただいた。

この犬も何代目かではあるが、犬も長生きをしている。今の犬が死ぬまで、生きていられないかもしれないと

言われていた。元気でいてくださいよとお願いをした。そうして話をしている間にも、羊羹や焼き芋をいただいたり、

こうやって、皆に分けて食べるのも好きですからといわれる。金時娘さんの所にみんなが集まって、

いろいろといただいて、それを皆に分けられるのも楽しみになっているのかなと思った。

父親は新田次郎の「強力伝」のモデルになった方で、その娘だから力もあると言われていたが、

皇室ゆかりの方と交流があり、和歌を詠んで、送ったりしているなかで、当時の皇太子も訪れ、

「金時娘さんですか」と呼ばれるようになって、その名前が定着をしたという。

金時山に3000回を越えて登られた方がいて、その記念パーティを開いたときの写真を見せていただく。

金時娘さんの達筆な賞状やケーキ入刃や集合の写真がお祝いの写真が並んでいた。

しかし、最近は、こちらの小屋には訪れないようになったので、回数の更新は進んでいないとのこと。

テレビの取材などを受けて、いろいろとあったようである。

話はつきないが、下りが暗くなってこないように、また、いつまでもお邪魔をしては申し訳ないと思い、

下ることにした。一緒に外に出る。店先にある祠の前にある水の氷が凍っており、それを

手にとって、こんなに厚いのよとみせていただく。やはり、ここは冷えるのだ。

今日は小屋で、一人泊るようである。私が去るときに、シャッターを閉められて、『気をつけてね』と

元気な声で見送られる。これから犬の散歩でもつれていくのかな。

とにかくいつまでも元気でいてほしいという思いを強く思った。

金時山登りに明神ヶ岳を振り返る
金時山山頂

山頂から駿河湾が夕日で赤く見えた。下りは、夕日が山を照らし、赤く染まった明神ヶ岳を見ながら下りる。

金時山下りの時の明神ヶ岳
箱根と芦ノ湖